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衣類の組成表示の読み方 混用率の数字と繊維の名前のきまり

服のタグには、洗濯の記号のほかに、使われている繊維の名前と割合を並べた表示が付いていることがあります。これは組成表示と呼ばれるもので、消費者庁は、家庭用品品質表示法にもとづく繊維製品品質表示規程の中身を、「繊維製品の表示について」などのページで説明しています。ここでは、その説明とよくある質問をもとに、割合の数字の読み方と、繊維の名前の決まりを整理します。表示が正しいかどうかの判断や、表示をする事業者の決まりの解釈には立ち入らず、タグを読む側から見た仕組みの紹介にとどめます。

混用率は繊維ごとの重さの割合を示す数字

規程は、タグに並ぶ割合の数字を「混用率」と呼び、製品を組み立てている繊維全体の重さ(質量)のうち、ある1種類の繊維が占める分として定めています。その重さは、繊維ごとに決められた水分率を含んだものとして数えることになっていて、規程の別表によると、綿は8.5パーセント、毛は15.0パーセント、羽毛は13.0パーセントです。示し方は大きく2つあり、消費者庁の説明では、製品全体について繊維ごとの割合を書く「全体表示」と、部位ごとに分けて書く「分離表示」に分かれます。分離表示では、部位の分け方そのものに決まりはありませんが、どこを分けたのかが読む人に伝わる書き方にする必要があるとしています。よくある質問には、身頃がポリエステルと綿の混紡で、袖だけが綿のコートについて、製品全体でまとめる書き方と、身頃と袖を分ける書き方のどちらも認められているという回答があります。

表示の数字と実際の割合の差

表示する数字と実際の割合とのずれがどこまで許されるかも、あらかじめ決められています。消費者庁の表によると、数字が5の倍数のとき(100の場合を除く)はプラスマイナス5%以内、それ以外の数字のときはプラスマイナス4%以内が、ずれの許される幅です。同じ表によると、「100%」と書く場合の幅はもっと狭く、毛ではマイナス3%以内、毛以外の繊維ではマイナス1%以内です。同じ表には、毛どうしや羽毛どうしを混ぜた製品や紡毛製品などについて、これとは別の幅を定めた特例も載っています。消費者庁が公表しているよくある質問では、実際の割合が83%の繊維を、許容範囲にもとづいて「85%」とも「80%」とも表示できるという例を挙げています。タグの数字は、測ったままの値というより、決められた幅の中で選ばれた数字として読むことになります。

「以上」「未満」や名前だけを並べる書き方

規程によると、1種類の繊維が80%を超える製品では、その繊維の割合に「以上」を添え、残りの繊維はまとめて合計の割合に「未満」を添える書き方もできます。割合が10%に満たない繊維が複数入っているときも、公表されている説明では、それらをまとめて合計の割合を1つ書く方法が認められています。消費者庁のページによると、ブラジャーや靴下、手袋のように百分率で示しにくいと指定された製品と、繊維の種類が4つ以上あって、どれも5%以上入っている製品では、割合を書かずに、多い順に繊維の名前を並べる「列記表示」もできます。裏地のあるコートやジャケットなどで裏地を分けて書く場合には、多い順に名前を並べたり、繊維が3つ以上なら最も多い繊維の名前だけを書いて残りを「その他繊維」か「その他」とまとめたりする方法もあります。タグに割合の数字が無く、繊維の名前だけが並んでいる場合は、こうした書き方のどれかが使われていると考えられます。

繊維の名前は「指定用語」から選ぶ

規程では、繊維の名前を書くときに、別表に掲げた「指定用語」を使うことになっています。消費者庁の一覧では、綿は「綿」「コットン」「COTTON」、羊毛は「毛」「羊毛」「ウール」「WOOL」のどれかで書くものとして並んでいます。モヘヤやアルパカ、カシミヤ、アンゴラも、「毛」と書くか、それぞれの名前で書くかを選べる形になっています。消費者庁のよくある質問によると、カシミヤ5%とウール30%のセーターなら、「毛35%」とまとめる表示も、2つに分ける表示もできます。指定用語に付け足してよいのは原則として商標で、付け足すときは括弧でくくることになっています。ただし、繊維そのものを表すのではない、製品のシリーズに付けるブランド名のような商標は、この括弧の中に使えないと説明されています。

指定用語ではない呼び名

同じよくある質問によると、組成の欄に「オーガニックコットン 100%」と書くのは適切とは言えず、綿の場合は指定用語のどれかを使うことになります。オーガニックコットンを使っていることを伝えたいときは、組成の表示とは別の、任意の表示だと分かる形で書くよう案内しています。「毛(ラム)」と書いてよいかという質問にも、羊毛は「毛」「羊毛」「ウール」「WOOL」のどれかで示す必要があると答えています。ボーケン品質評価機構の解説では、伸び縮みする繊維で米国の一般名称が「スパンデックス」のものは、日本の表示では「ポリウレタン」と書くとしています。消費者庁のよくある質問も、輸入した靴下にあった「スパンデックス」は指定用語ではないので、その名前のままでは表示できないとしています。

「その他」「不明」「純」などの言葉

規程によると、分類がはっきりしない繊維は「その他繊維」か「その他」と書き、割合が5パーセントに満たない繊維もこの言葉で書くことができます。一部の繊維の割合を出すのが難しい場合は、数字の代わりに「混用率不明」か「不明」と書くことになっています。「正」「純」「本」のように、その繊維だけでできていることを示す言葉は、公表されている規程の本文によると、その繊維が100パーセントのときに限って付けられます。服の一部に革や合成皮革を使っている場合は、その部位を示したうえで、別の規程(雑貨工業品品質表示規程)に準じた材料の名前を添えることになっています。

まとめ

組成表示の数字は、繊維ごとの重さの割合を、決められた幅の中で示したものです。繊維の名前は指定用語から選ばれていて、同じ綿でも「綿」「コットン」「COTTON」のどれかで書かれます。割合が無く名前だけが並ぶタグや、少ない繊維を「その他」とまとめたタグも、認められている書き方の一つです。古着のタグを見て迷うときは、消費者庁の「繊維製品の表示について」のページや、よくある質問を見比べてみてください。

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参考にした資料

各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。