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衣類の防虫剤 種類を混ぜない使い方と収納の換気

衣替えで服をしまうときに、防虫剤を一緒に入れることがあります。「全国クリーニング生活衛生同業組合連合会」(全ク連)は、衣類を食べる虫と防虫剤の基本をまとめたページを公開しています。また東京都は、東京都消費生活条例にもとづいて、防虫剤の包装に書くべき事柄を定めています。ここでは、この2つの資料をもとに、種類を混ぜないほうがよい理由と、しまうときの置き方、入れ替えのときの換気を整理します。防虫剤の効き目の強さや体への影響の判断には触れず、資料が案内している使い方と、包装の表示の読み方に絞ります。

衣類を食べる虫は外から入ってくる

全ク連のページによると、衣類を食べる虫の成虫は屋外を自由に飛び回っていて、家の中に飛び込んだり、出かけたときや干した洗濯物に付いたりして入ってきます。干している洗濯物に卵が産みつけられる場合もあると書かれています。そのため、虫への備えは季節を問わず一年を通して要る、というのがこのページの考え方です。全ク連の「お手入れ情報」のページは、秋冬の服にはウールのほか、モヘヤやアンゴラ、カシミヤなどの素材がよく使われ、衣類を食べる虫の好むものが多いと説明しています。大事な服は、クリーニングに出したときに防虫加工をしてもらう方法も勧めています。

防虫剤の種類と、混ぜて使うと起きること

全ク連のページによると、衣類用の防虫剤は主に、ピレスロイド系、パラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのうの4種類です。このうちピレスロイド系はほかの種類と一緒に使えますが、残りの3種類は、違う種類のものと一緒に使うと、服に染みが付いたり色が変わったりすることがあるとしています。お手入れ情報のページも、種類の違う防虫剤を同時に入れると反応して染みのもとになることがあるとして、1種類だけを使うのを原則に挙げています。試験機関のボーケン品質評価機構が示す、商品に付ける注意書きの例にも、絹や獣毛の製品について「一種類のみの防虫剤を使用して下さい」という言い方があります。

包装の表示で種類を見分ける

東京都の防虫剤の表示の資料では、パラジクロルベンゼン製剤、ナフタリン製剤、しょう脳製剤、エムペントリン製剤のうち当てはまる名前を、商品名のそばに書くことになっています。これら以外の製剤は、主な防虫成分の名前に「製剤」を付けて書くとしています。ほかの製剤と一緒に使うと差し支えがあるものはその旨を書くことになっていて、パラジクロルベンゼン製剤の例として、ナフタリンやしょう脳と一緒に使わないよう求め、溶けて服に染みが残ることがあると知らせる文が挙がっています。塩化ビニルでできたバッグや、スチロールの人形、アクリルのブローチのような合成樹脂の品が、防虫剤のせいで形が変わることがあるという注意の例も載っています。使い始めてからの有効期間を書くことと、温度や使い方によってその期間が一定しないと書き添えられることも、同じ資料に示されています。家にある防虫剤を入れ替えるときは、包装の製剤名を見比べると、種類が同じかどうかの手がかりになります。

しまうときの置き方と換気

全ク連のページは、防虫剤を上手に使うための点を、次のように挙げています。

  • 一度でも着た服は、クリーニングか洗濯で汚れを落としてからしまう。
  • しまう入れ物は密閉できるものを選び、できないときは防虫カバーなどを合わせて使う。
  • しまう場所は前もって掃除し、虫のえさになりそうなごみやほこりを取り除いておく。
  • 入れ物の中は詰め込みすぎず、8分目くらいまでにとどめる。
  • 防虫剤は決められた量を守る。
  • 防虫剤の成分は上から下へ広がるので、服のいちばん上に置く。
  • 服を入れ替える作業は、よく換気しながら行う。

量について、全ク連のページは、少ないと働きが十分に出ず、多すぎるとピレスロイド系以外の一部では、気体になった成分がまた固まる「再結晶」が起きると説明しています。お手入れ情報のページも、防虫剤のガスは空気より重いので服の上に置き、たくさん重ねるときは服と服の間にも入れるよう勧めています。ガスが全体に行き渡るよう、服をぎゅうぎゅうに詰めないことも挙げています。ボーケン品質評価機構の注意書きの例には、スリット糸を使った製品について、防虫剤が服にじかに触れないようにという言い方もあります。

入れ替えのときの換気と、しまう前の準備

東京都の資料は、安全に使うための注意として、幼い子どもの手の届く所に置かないことを、ほかの表示より目立つ形で書くよう求めています。あわせて、服を入れ替えるときは部屋の換気に気を配るよう促す文や、吹き付けるタイプの製剤を吸い込まないようにという文が、注意の例として挙がっています。残った防虫剤の保存方法は、封をして温度の低い所に置くよう表示することになっています。全ク連のお手入れ情報によると、クリーニングから戻った服は、ポリ袋の包装を外して風を通してからしまうのがよいとのことです。長くしまっておくときは、ふたがしっかり閉まる衣装箱に乾燥剤を入れ、カビに備えるよう勧めています。服にかけるカバーは空気が通る不織布のものを選び、しまう場所を掃除してから服を入れることも挙げています。

まとめ

衣類用の防虫剤には主に4つの種類があり、ピレスロイド系を除く3種類は、違う種類と一緒に使うと服に染みが残ることがあります。包装の商品名のそばにある製剤名で種類を確かめ、同じ入れ物の中では1種類にそろえることを、全ク連のお手入れ情報のページは原則として挙げています。置く場所は服のいちばん上、量は決められた分を守り、入れ替えの作業は換気をしながら行ってください。使い方や有効期間の細かな点は、それぞれの製品の包装の表示に従ってください。

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参考にした資料

各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。